となりの爆豪さん

 6 |お隣さんと飲み会の話

驚くべきことに、爆豪さんと夕飯を共にする機会がたびたびあった。もう十回は越してしまっただろうか。以前のように腹の虫が鳴ったからとか、仕事でヘトヘトだからとか、そういう理由もなく。ただ何となく出会った時に、どちらともなく声をかけ、都合が合えば知っている店に行く。
食べるものや店の傾向が被っていたのだと思う。少し足を伸ばしてお高いフレンチに行くでもなく、知っている範囲で食べ慣れたものをお腹いっぱい食べて、お互いに何となくくだらない会話をして、同じマンションへ帰る。それが繰り返されるうちに、いつしか楽しみになってしまった。
店に行く道すがらドタキャンされることもあった。彼の仕事の電話は時間も場所も問わず、そして必ず爆豪さんは仕事を優先する。正直、またかぁと思う気持ちもないでもない。けれど、私はただの隣人。そして、電話口で真剣な顔をしている彼を見ればそんな気持ちも一気に霧散していく。駆けて行く背中に、爽やかな気持ちで思い切りエールを投げることもできた。
爆豪さんが何の仕事をしているのかは未だに分からない。皆に注目されていて、すぐに呼び出しがあり、怪我をすることもある。私が想像するよりきっと、大変な仕事なのだとは思う。正直、何の仕事してるんですか?と聞こうとしたこともあった。でも何故か聞けなかった。何だかズルをしているような気がしたのだ。本当に、なんとなくだけど。
一度だけ、仕事変えたいと思ったことないですか?と聞いたことがある。とても失礼な物言いになってしまったとは思ったのだが、爆豪さんは一言。
「俺ァこの仕事するために生きてきてんだよ」
なんて、麻婆掻き込みながら言うのだ。あまりにも真っ直ぐで、澱みなく、きっぱりとした返答。思わず自分の箸を止めてしまうくらいには、その言葉に聞き入ってしまった。
そして、そんな彼がやっぱりかっこいいなと思うのだ。




「その後、隣人とどうよ」
「いや聞き方」
完全に面白がっているのが分かりまくりだった。ヒーローに夢中な同僚達は、SNSでの目撃情報を頼りに、昼休みの貴重な時間を推し探しにと社外に出て行った。いやはや、行動力の塊である。フロアに残っているのは私と、一番仲の良い同僚くらいだ。
椅子を引き寄せた彼女は私の隣に陣取る。こうなると話すまでは動かないだろう。観念して正直に報告するしかない。
「…たまに一緒にご飯食べに行ってる」
「待って、めちゃくちゃ進展してるじゃん!?報告してよ!報・連・相!!」
「報告って…ご飯だけだよ」
「そりゃアンタは食い気優先かもしれないけど、向こうはそうじゃないかもしれないでしょ!あわよくば、そのままお持ち帰り狙ってるかもしれないし」
「お待ち帰りて。家隣なのに?」
「隣とか距離の問題じゃなく!」
最近の爆豪さんの様子を思い出して見ても、私には全然ピンとこない。それは私が目の前に出されたご飯の方に夢中なこともあるだろうけど、爆豪さんも食べ始めたらそちらに集中している。そりゃそうだ、私たちはご飯を食べるためだけに一緒にいるんだから。
そういえば、彼は食べるのがとても綺麗だ。私も食材に敬意を払い残さないようにしているが、爆豪さんもパセリの一つも残さず完食している。お箸やナイフの使い方だってスマートだし、無駄がない。以前それをガン見してしまったのを物欲しそうに見ていると勘違いされて、「やらねぇぞ」と釘を刺されてしまった。めちゃくちゃ食いしん坊だと思われている。…否定はしないけど、そんなに顔に出てたかなぁ。
なんて回想にふけっている間に、同僚の興味は別のものに移っていた。
「ふはっ、それどしたん?」
さっきまで私を弄っていた同僚が不意に声を上げた。私に向けての言葉ではない。視線の先を見ると、外へと繰り出していた人たちが戻ってきていた。問題はそのさまである。
まるで台風に遭ったかのように、髪型がぐしゃぐしゃになっているのだ。それでも彼女たちは恍惚とした顔をしている。キラキラしたオーラまで見えそうな。傍からみて異様な光景である。
「心して聞いて!!なんとダイナマイトのファンサに当たったの!!」
「もう最ッ高!!一生の悔いなし!!」
はて。ファンサとは有名人がファンに握手をしたり手を振ったりなどフレンドリーなことをすることではなかっただろうか。黄色い声ではしゃいでいる彼女たちは、どう見ても優しい扱いをされたとは思えないのだが。
「一度受けてみたかったのよね、ダイナマイトの生爆風!」
「ちょっと遠かったけど、全身で受け止めたわ!もう浴びたみたいなもんよ!!」
…爆風ってファンサービスの部類なの?さすがに一般市民には理解し難い。その後も彼女たちはキャアキャアと興奮したまま喋り続け、上司にきっちり注意されたのであった。




週末、高校時代の知り合いからメッセージで飲み会に誘われた。同じクラスでよく話した仲ではあったが、卒業後に私が上京したのもあって全く連絡をしていなかった。今ちょうど都内に居るらしく、同じように声をかけられるメンバーを集めているとのこと。
久しぶりに会うのもいいか。爆豪さんとのご飯にも慣れて、人とテーブルを囲むのに抵抗がなくなっていた。誘いのメッセージにOKのスタンプを返したのが一週間前のこと。
そして、当日。私は店内で焦った。
「騙された…!」
「何よ、どうせ独り身でしょ。さぁ入って入って」
指定された店に行くと、どうも様子がおかしい。同級生以外に見知った顔が一人もいないのだ。男女比4:4、向かい合うようにテーブルを囲んでいる。いくら察しの悪い私でも、目の前に広がるこの空間が何なのかは分かる。
「合コンじゃん!お酒も美味しいご飯屋って聞いたのに!」
「あんた未だに食い気が先にくるのね…。まぁ、人数合わせだと思ってさ。ご飯とお酒は間違いないし」
そのまま強制的に着席させられて、あれよあれよという間に乾杯が始まってしまった。
正直、こういうノリは好きではない。料理を目の前にして会話を優先する気にもなれないし、その会話だって合わせなきゃいけないし。何を喋ればいいのかもわからない。ふと目線を上げると正面に座っている男の人と目が合う。曖昧に笑うしかない。気まずい。
「こんばんは。ね、俺とかどう?気にならない?」
話しかけてきた男性には申し訳ないが、手にしたぼんじり串の方が気になります。正直に言う勇気はなかったので曖昧に笑うしかない。帰りたい。

作り笑いに疲れてお手洗いに逃げた後、重い足取りのまま戻ろうとすると、廊下に誰かいる。
「あれ、爆豪さん?」
テーブルに戻る導線の間に、そのシルエットを見つけた。壁を背にスマホを操作している彼は、どう見ても隣人だ。私が声をかけると彼は顔を上げてこちらを見た。いつもの物より薄い色のサングラスの向こう、薄暗くて見にくかったのか赤い目がやや細められる。ややあって私だと気が付いたようにこちらに歩み寄って来て、一言言い放つ。
「丁度いいわ。あんた面貸せ」
「はい?」
「適当に理由つけて帰ンだよ。そっちもどうせくだらねぇ集まりだろ。抜けてこい」
それだけ言うと、彼は疲れたようにため息をついた。表情にもうんざりという気配が見て取れる。
そっちも、ということは爆豪さんも一人で来たのでは無いらしい。もしかしたら、私のように気の進まない飲み会をしているのだろうか。そして私も、気の進まない顔をしていたのが表に出てしまっていたのだろうか。
さて。横暴な物言いではあったが、私にとってはとても安心できる助け舟である。念には念を入れて、コミュニケーションに齟齬がないように確認として聞き返した。
「それって、一緒に帰ってくれるってことですか?」
「おー、そうしてやる。いいか、ぜってぇ抜けてこいよ」
だから早く行け、とでも言うように手を振ると、爆豪さんは奥のテーブルへと歩いて行ってしまった。少しだけ冗談かなと身構えていた私は、あっさり肯定されてしまったことに拍子抜けする。
爆豪さん、一緒に帰ってくれるんだ。どうしてだろうと思う気持ちもあったが、一刻も早く合コンから抜け出せるとなると気は軽くなった。
同級生のいるテーブルに戻る間も、本当だろうかと半信半疑ではあった。彼にもこちらにも双方の付き合いがあって、ただの隣人を優先していいものなのだろうか、なんて。まぁ、主には彼に向けての心配である。私の方はといえば、もう帰る気満々だったのだけど。
さぁ、抜けるって言っても何と言って抜けたものか。
テーブルに戻ると不在の間に席替えが行われたらしく、グラスや皿を移動させている最中だった。私のバッグは入り口近くに置かれていたので丁度いい。赤ら顔の友人の肩を叩き、小声で正直に言った。
「ごめん、お隣さんが一緒に帰ってくれるみたいだから私抜けるね。お代、ここ置いとくから」
お札をテーブルに置く間、友人はぽかんとしながらも「うん」と頷いた。言質は取ったぞ、と意気揚々その場を後にする。さっきまでの重い足取りが嘘のように颯爽と店を出た。
友人が「…いやお隣、何者よ」と混乱していることなど分かるわけもなかった。




念入りにキャップとマスクをし直した爆豪さんは、先導するように歩き出した。私もそれについていく。
「そっちも合コンだったんですか?」
「…さぁな。知らん女どもが同じテーブルに来て静かに酒も飲めんかったわ」
「爆豪さん、かっこいいですもん。声かけたくなっちゃうんでしょうねぇ」
あまり飲んではいなかったが、口は軽くなっていた。不思議だ。さっきの席では目の前の相手の会話に付き合う気も起きなかったのに、爆豪さんならすらすらと言葉が出てくる。対する彼は、じっとりと顰め面を返してきた。
「また見た目の話かよ。外面で売ってるつもりはねンだわ俺ァ」
どうやらさっきまで散々言われていたようだ。この様子では普段からそうなのだろう。人の造形に興味のない私でさえかっこいいと思うのだから、面食いの人たちは我先にと飛びつくだろう。もっとも、本人がだいぶ近寄り難い雰囲気を放っているせいで、話しかけるのには勇気があるだろうが。
「かっこよくて優しいですもん。だからもうとっくに彼女さんが居るのかと思ってました」
「ンなモン居ねぇわ、めんどくせぇ」
面倒くさいと言いながら、この人は何故私と一緒にあの店を抜けたんだろう。帰るなら一人でも帰れただろうに。もしかしたら、私も同じように帰りたいと思っていたのを見透かしたのかもしれない。だから助けてくれた、とか。
そんなことをつらつらと話していたら、駅前まで来ていた。ここからマンション最寄りまでは地下鉄だ。帰ったら食べられなかった分お腹を満たさないとなぁ、なんて。少し塩気のある物がいい。
バッグの中のICカードを引っ張り出すと、先を歩いていた爆豪さんは何故か駅を素通りしていく。ずんずん進んでいく背中に呆気にとられ、反応は遅れた。
もしかしたら、顔に出ていないだけで爆豪さんも酔っているのかもしれない。慌てて駆け寄り声をかけた。
「ま、待ってください。駅こっちですよ」
しかし振り向いた彼は静かな顔で、駅とは反対の方を顎で指して言うのだ。
「口直し。静かなとこで飯食いてぇんだよ。あんたも付き合えや」
そのままずんずん歩いて行ってしまうので、置いていかれないようについていくより他なかった。
…訂正。爆豪さんが案内してくれるお店にとても興味があります。こんなことは初めてだった。いつもなマンション周りの私の行きつけの飯屋ばかりだったから。
「あんたの顔見るとよ」
「は、はい」
「腹減ンだよな」
「……はい?」
「いっつも腹グーグーいわせとんだろ」
「えええ!い、いや、そんな、そんなことないですよ!」
「いっとる」
「いってないです!」
フン、と鼻を鳴らした爆豪さんが楽しそうで、あぁやっぱり意地悪だと思ってしまう。本当にいつもじゃない。ただ爆豪さんと会う時だけ、タイミングが悪いだけなんだから。




表通りから少し横に逸れた所。こぢんまりとしたお店には小さな看板がかかっている。そこに書かれた英字単語を確認する前に、前行く爆豪さんはさっさと入店していた。
「マスター、貸切」
「おいおい、いきなり来てそれかよ。相変わらず可愛げの無いやつだな」
「うるせー」
外と同じく、店内もそう広くはなかった。シックなカウンターの向こうに居た店主らしき人が爆豪さんと話している。
「おや、一人じゃないんだ?珍しいね」
こちらに目を向けられて、思わず頭を下げる。店主がカウンターを指したので少し背の高い椅子へと座った。爆豪さんが先に陣取っていたお隣。カウンターの向こうから水の入ったグラスが差し出される。
「お酒も飲む、でいいのかな?」
「は、はい。…あの、貸切って?」
「はは、別に脅されてる訳じゃないから安心して。こっちの奴に借りがあるわけよ」
「オイ、勝手に人指しとンじゃねぇわ」
指された爆豪さんは鬱陶しそうに店主の指を払った。お隣の彼はそう言っているが、突然来ていきなり貸切で大丈夫なんだろうか。店主とは知り合いなのだろうけれど。
「本当に大丈夫だよ。はい、これメニューね」
店主はそれを見越したように柔らかい笑みを向けてきた。そこまで言われては私が不安になることもないだろう。
メニュー表を開くと、店の雰囲気とは違って一般的な飯屋のラインナップが並んでいた。お酒って言うから、居酒屋のメニューを想像していたのに。しかもどれも美味しそうな。
「…悩むなぁ」
「決まった」
「えっ、早い!」
早々にメニューを伏せた爆豪さんは水のグラスを傾けた。私は、ええと…。
「このナスとトマトのパスタお願いします」
「はい、承りました、っと。爆豪はきっといつものだよね」
「ン、」
店主が奥のキッチンに引っ込み、私と爆豪さんだけが残された。静かな音楽の流れる店内。あたりをキョロキョロと見てみても、やはり私たち以外には誰もいない。本当に貸切なのか。落ち着かない私とは対照的に、隣にいた爆豪さんはグラスに手をかけたまま動かなかった。ならばこちらから話しかけるしかない。
「爆豪さんはお酒強い方ですか?」
彼と夕食の席でお酒を共にしたことは今までない。ベランダで花火を見たあの時も、彼が酔ったような感じはしなかった。だから極端に弱いということもないはずだ。
こちらに目を向けた彼は、一言。
「あ?強ぇに決まっとんだろ」
「決まってるんですね…」
即答するのならば自信があるんだろうな。ならば、提案してもいいだろうか。さっきの飲み会での消化不良を晴らすために。
「じゃあ飲みます?」
「ンだよ、疑っとんのか」
「いやいや、強いのなら飲んでも大丈夫ですよね?私もまだ飲み足りないな、と思いまして…」
「…まぁ付き合ったるわ」
「やった!」
返答を聞いた途端に浮き足立ってしまった。我ながら現金すぎる。でも嬉しいものは嬉しいのだ。

「あっ!わかりましたよ、爆豪さん!」
「ンだよ。いきなり無駄にテンション上げんな」
料理も美味しく、お酒も美味しく。まさに天国のような環境でお酒が進まないはずがなかった。いつもより早いペースでアルコールを摂取した私は、上機嫌で爆豪さんに話しかけていた。
「ズバリ、爆豪さんはダイナマイトのファンですね!?」
「ブハッ!」
先に反応、もとい吹き出したのはカウンターの向こうの店主の方だった。そちらに目を向けると、呼吸もままならないほど腹を抱えて笑っている。対する爆豪さんの方は、暫くの硬直ののち深く項垂れてしまった。えっ、えっ、違うの?
「…あんた、マジか。マジで救えねぇ天然か」
「救えない!?そこまで言います!?」
「つーか、根拠は何だよ」
「だってその時計、ダイナマイトコラボのやつじゃないんですか?」
その腕に巻かれていた腕時計を指す。彼にもらったネイルと同じ、黒地にオレンジのクロスデザインには見覚えがある。間違いないはずだ。それに、彼は常々それと同じ配色の服装をしているではないか。ファンじゃなかったから何なんだ。
まだ笑いも引かないマスターをよそに、爆豪さんは時計を私の眼前に掲げてきた。
「まぁ、これがコラボだって分かったのは褒めたるわ」
「やっぱりコラボじゃないですか!…いくらするんですか、それ」
「さーな。貰いもんだから値段なんて知らねぇし」
「貰いもん…!?まさかダイナマイトのご友人!?」
そこでやっと抱腹絶倒から復活しかけた店主が再び引き付けを起こし、爆豪さんも一段と深いため息をついた。動けない店主に向けて、彼が言う。
「…おい、こいつどう思う?」
「いや、も、ちょっと待って、ヤバい、腹痛…っ、ひーっ」
「うう、そこまで笑わなくてもいいじゃないですか!」
「笑われるようなボケかますからだわ」
「ボケてるつもりはないですよ!」
私としては至って真剣なのだから、心外もいいところだ。必死に声を殺そうと震えながら笑っていた店主が、ようやくまともに呼吸ができるようになったようでカウンターにもたれるように膝をついた。
「はー、面白。本人に直接聞けばいいのに」
その店主の言葉は私に向けられていた。私はといえば、今更ではあるが本当にその通りだと思った。
爆豪さんの方を見れば、私を真っ直ぐ見返してきた。まるで私が聞けばすぐにでも答えをくれるとでも言うような。
そうか、聞けばいいのか。
でも聞いてしまったら、この関係が終わってしまうのでは?
たまに会って、ご飯を食べたり、話をしたり、そんな些細な日常がなくなってしまうのでは?
それは、由々しき事態である。
「…爆豪さんは意地悪だから聞きません」
「ア゛ァ!?」
「爆豪、意地悪したの?」
「してねぇわ!おい、ンだその面、はっ倒すぞ!」
店主に食ってかかる爆豪さんを見ながら、やっぱり聞くのは嫌だと思った。時々意地悪だけど、彼はきっと、ううん、絶対にすごい人で、それを知ってしまったら必ず引け目を感じてしまう。
だからこのままがいい。ただ楽しく話をする隣人のままがいい。
こんなことを考える時点でもう既にただの隣人ではないのだけれど、そこは見て見ぬふりをした。




いつのまにか終電は終わっていて、爆豪さんの提案でタクシーを使うことにした。
「俺が誘ったかんな。俺が持つ」
有無を言わさずカードを出した彼に甘えざるを得なかった。マンションまでは無言だったけれど、決して気まずい雰囲気ではない。ゆっくりと眠りそうになっていた私の頭が、爆豪さんの肩にぶつかって覚醒した。
「…すみません」
「別に」
それだけ言った爆豪さんはどこかを向いたまま。もうご迷惑はかけまいと、私は眠気を振り払うように頭を振った。
まぁ、最終的にあと3回は同じことを繰り返してしまったのだけど。

(2021/12/03) < PREV▼ TOPNEXT >